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フィルムいっぱいの想い出を
デジタルアーカイブ

ネガのポテンシャルとデータ化

2021.02.22

1994年10月10日 小樽駅にて

ネガのポテンシャル

若い人にはもしかしたら、ネガフィルム(以下:ネガ)自体、見たことがないと言う方もいるかも知れません。ですが、ここでは見たことがあると言う前提のお話をしようと思います。

ご存じの通り、ネガは明るさと色相が反転されて記録されているオレンジ色をしたフィルムです。そして「写真(プリント)」とは、ネガから引き伸ばし機で印画紙に焼き付けた複製を指します。ネガから同じ写真やサイズを変えた写真が何枚でも焼き増しできます。このことからネガは原板とも言われます。

ところで、ネガには「写真」”以上”の情報が記録されている事はご存じでしょうか?詳しくは長くなるので、できるだけ簡単に説明いたします。

光と色の三原色

色には「色の三原色」と「光の三原色」と言うものがあります。
ネガには写した対象が、光の三原色、Red、Green、Blueに分割され記録されています。そしてネガに引き伸ばし機で光を当てると、各コマに記録されたRGB情報で加減された透過光になり、印画紙に照射され写真が生成されます。その際、色相と明暗は化学変化で再び反転されるので、最終的に人の目で見える色の写真となるのです。
しかし、印画紙にはネガよりも幅の狭い明暗域しか反映できないという弱点があります。色の三原色は光の三原色に比べ色域が狭いためです。
人の目は大変優秀で、相当暗いものから、かなり明るいものまで、色や物を識別できるのに比べ、ネガに記録できる情報は大ざっぱに言えば人の目の能力の半分以下。写真に至っては、そのまた半分ほどの明暗領域でしか再現できないのです。ここが写真の難しくも楽しいところであり、困惑するところでもあります。
余談ですが、スマホの写真が綺麗に見えるのも、もちろんテクノロジーの向上が一番ですが、光の三原色からなる写真だからと言う側面もあるのです。

さて、この写真は約27年前のものになりますが、写真ではふたりの顔が見える様にプリントすると空は白く飛んでしまいました。逆に空の青さを出すようにプリントすると、顔やホームの影の部分が暗く潰れてしまいました。写真にするなら、どちらかを選ぶ様になってしまうのです。しかもプリントは基本的に写真屋さんにお任せするので、その写真屋さんの機器、技術、ニュアンスによって色味や明暗が異なってしまう事が多いものです。

改めて思い出して欲しいのは「ネガには写真に比べほぼ倍の情報が記録されている」と言うことです。そして、PCやスマホのモニターの色は「紙」ではなく「光」から成っていると言う点に着目してください。
「光の三原色は、色の三原色より幅広い色彩と明暗を再現出来る」点も重要なポイントです。つまり光の三原色であれば、ネガの持つ色情報をほぼそのまま鑑賞することが叶う様になるのです。

ネガスキャン

そこで「ネガスキャン」の登場です。ネガスキャンとは、ネガの情報をデジタルデータ化する事です。ネガは地球上の全てのものと同じように、現像されたその瞬間から、空中紫外線による色素の減衰、pHによる変質、カビ、擦れなど劣化し続ける運命を持っています。しかもその速度は意外に速く数十年単位です。
ネガに記録されている画像情報を、より劣化・逸失の危険の可能性の低いデータに変換し、未来・将来に現在を継承できる様にする事。こうした観点からも「ネガスキャン」は、大きな意義とポテンシャルを持っていると私たちは思っています。

長年、フィルムでの撮影と人に優しい独特の色調にこだわってきた私たちイースターエッグの「ネガスキャン」は、単にスキャンするだけに留まらず、まさにアーカイブにふさわしいレベルに押し上げるため、一コマ一コマの色調を整え、イースターエッグのエッセンスを注ぎ込みながら、データを生成してゆきます。
また、オプションでメタデータの付与、タグやキャプションの挿入などにも対応してゆきます。そうすることで、アナログの弱点であった「何時」「何処で」「何の」などの情報を追加でき、将来へのさらに大きな贈りものとなるでしょう。

家族の歴史、会社の歴史、趣味の写真、旅行の想い出、それぞれの人にはそれぞれの人生がある。子供や孫だけではなく、将来生きる人類や、その先に来るかも知れないホモゼウスにも、私たち一人一人の営みを伝えてゆくのも素晴らしい取り組みだとイースターエッグは考えています。

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